EYS音楽教室 > ミュージックスタイリスト> 渡辺 峨山 ブログ
花と言えば桜。これは、尺八をはじめとする日本の音楽、つまり邦楽の常識のひとつです。 今年はいつになく早く桜が咲いてしまい、各地の桜祭りの担当者が慌てているという話を聞きます。こんな事も珍しいのでしょうが、日本人が大好きな花見の習慣、誰が始めたのでしょうか? こんな疑問に行き当...
尺八を始め、日本の音楽には家元制度が厳然と存在しています。一時これを批判する人がかなりいましたが、今はあまり批判を口にする人もいなくなりました。それより、これは私個人の考えでもあるのですが、伝統的な形を維持し、伝承していくためにはとても大切な制度だと思います。身近にも何人か、家元を継いでいる友...
つまり、尺八を始め邦楽の先生はいっぱいいるし、自国の音楽をわざわざ学校で教える必要もないでしょう、と考えたことが事の発端なのです。たしかにその当時の音楽事情は件のごとしであったことは間違いないでしょう。しかし、いつの頃からか、それが経済的理由なのか、文化的な理由なのかはうかがい知る事もできませ...
なぜ、尺八をはじめ、日本の楽器を東京音楽学校で教える必要がなかったか、それは、そこらじゅうに邦楽の先生がいたからです。そこ当時の東京の下町、山の手では,そこかしこから琴三味線、尺八、笛、太鼓のなどの音が聞こえ,おおくのひとが、あたりまえに演奏していたのです。ですから、改めて学校で教える必要がな...
尺八を含む自分の国の音楽に尻込みするなんてことは、やはり本来おかしいと思います。でも、それが今の現実。何が原因か?と考えたとき、やはり学校に於ける音楽の授業のあり方を考えずにはいられません。ではなぜ、日本の音楽教育が西洋音楽一辺倒になったのか?ひとえに我が母校、東京芸術大学の前身、東京音楽学校...
わたしの大学における授業の目的は、多くの学生がこれまで西洋音楽中心でまなんできているところで、尺八に限らず母国である日本の音楽に目覚めてもらうことです。たった4日間の集中講義では、学べることと言っても、日本音楽のほんのひとかじり、さわりでしかありません。ですから、真の目的は、学生さんたちがこれ...
尺八を吹くと言うことが、初めての経験の学生さんも多いのですが、そこは音楽を専攻する学生さんたちのこと、1時間もすると、何となく音が出てきて、半音は大変なまでも、全音なら一通り、早い人は1時間目から甲音(かんおん:尺八では高いオクターブのことをこう書いて「かんおん」と呼びます。ちなみに低いオクタ...
30人ぐらいの学生さんたち、3人ぐらいが一組になって尺八にトライします。フルートをしている学生さんたちは比較的すぐに音が出ていますが、弦楽器やピアノの専攻の人たちは、一苦労。まずは腹式呼吸から特訓です。特に女性はほっておくとすぐハアハアと胸式になってしまうようです。しかも、普段こんなに深呼吸を...
この大学では音楽専修コース、演劇専修、映画専修などがあり、基本的には一般大学なのですがアーティスティックな方面にも力を入れているようです。と言うこともあって、箏や三味線については比較的理解が早く、2時間もやればなんとかさくらさくらぐらいは弾けるようになってきます。今日は、これから尺八をやる予定...
きょうは、私が非常勤講師を務めている都内のある大学に1年に一度の集中講義をしに来ています。こと、三味線、尺八のことを中心に日本の音楽の歴史と、その特徴についての講義をしています。そして、私のような演奏家が講義をしているので、お話しばかりではきっと学生さんたちもつまらないだろうと思い、たくさんの...