ヴァイオリン、ヴィオラ講師の前山宏和です。
ホワイトヴァイオリンって聞いた事がありますか?
通称なのかもしれませんがヴァイオリンの製作過程で、後は仕上げとニスを塗るだの状態になった未塗装の白いヴァイオリンの事です。 通販などで数万円でそこそこで、なかなかな良い木を使ったものが手にはいるので今まで3丁ですが自分で仕上げとニス塗りをした事があります。
ニスはイギリスから、木を削る鉋などの道具や顎当てやテールピースなどのフィッティングは中国から通販で取り寄せ、ヴァイオリンの作り方という本も数冊購入しました。
ホワイトヴァイオリンは、本体は殆ど完成に近く作られているのですが、スクロールや指板の仕上げペグの穴開けなどは出来ていません。
そうした細部の細工をしてニスを塗るだけでも良いのですが、思い切ってオモテ板を剥がし、ウラ板とオモテ板をどの位良い音になるのか削ってみる事にしました。
まず指板を剥がすのですが、注射器でお湯をネックと指板の間に注ぎながらドライヤーで暖めます。 暖めすぎて焦がさないように注意しますが、ある時点にくると膠が解け、ズルっと指板が外れます。 指板をはじめヴァイオリンの各部分は修理の時に分解するのを想定して、あまり膠でがっちりと固めないようにしてあります。
なので夏の暑い時期になるとケースを開けると指板が外れていたとかネックが外れていたという事が時々あります。 膠は経年変化で劣化していくので、古い楽器はなおさらです。
次はオモテ板を外すのですが、これは板を傷つけないよう慎重に時間をかけて取り外します。 やはり板の継ぎ目にお湯を注ぎながらドライヤーで暖めていくと、すこしずつ板が剥がれていきます。
こうしてオモテ板を外し、ヴァイオリンの板厚を計測する器具で板の厚みを測りながらオモテ板とウラ板を削っていきます。
板をコツコツと指で叩くとある音程で鳴るのですが、板を薄くすると高い音程になり、厚くすると低い音程になります。 プロの制作者は数ミリ単位の範囲で板の各部分の厚みを変えていくのですが、この共鳴する音の高さが実際にヴァイオリンを引いたときの弦に共鳴する高さなのだそうです。
なので板の削り方が悪いとよく鳴る音とあまり鳴らない音というバラツキのある楽器になるそうです。
また、板厚が薄いと全体に良く共鳴して鳴りますが、薄すぎるとボーッとした芯の無い音になってしまいます。 反対に板厚が厚すぎると、音が堅く良く鳴らない楽器になってしまいます。
第一作目は調子にのって板を薄く削りすぎてしまい、とんでもなく良く鳴るのですがボーボーと芯の無い音の楽器になってしまいました。
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